- 2015.11.03
- 所長のひとりごと
先日、神戸市発達障害者支援センター主催の講演会で
「発達障害の基礎理解と合理的配慮について」 講師 竹田契一氏(大阪教育大学名誉教授)のお話を聴く機会がありました。
発達障害の特性等について具体的に事例を交えてのお話、平成28年4月より施行される障害者差別解消法にも記されている合理的配慮についても、そもそもの趣旨から、その考え方など判りやすくお話しをされていて、貴重な学びの時間をいただきました。
私たちの支援の現場において、支援対象者の行為を待てなかったり、出来ないと決めつけてしまい、手を差し伸べすぎることがあったり(支援者からしたら良かれと思ってしてるんですが・・)、そのことで本人のチャレンジすることを邪魔して可能性を阻害してしまうんじゃないかと思うかとがあったり、本人の力を伸ばしたい一心でチャレンジしてもらおうとしたことが、結果的に過度のプレッシャーを与えてしまうことになってしまったり、といろいろなことがあります。
あたりまえの話ですが、相手は “人” なので、マニュアル通りにはいきません。
環境が影響したり、その日の体調によって受け止め方が違ったり、同じやり方が受け止めてもらえる時と、受け止めてもらえない時とあったり様々です。
となると、私たちとしては、さまざまな角度から検証したことをもとに仮説を立てて、取組みを実行して、その結果を検証していくことを試行錯誤しながら繰り返すことも方法の一つなんだろうなと思います。
ただ、当然のことながら、支援対象者も支援者も考え方や感じ方は千差万別、もちろんその考え方の伝え方、聴き方も重要です。
“人” を支援するって難しいっていうか、奥が深い。
ただ、支援がはまれば、その人の可能性を引き出すことも可能だってことは経験してきました。
支援者も一人では行き詰まってしまうことがあります。
チームで粘って知恵を出し合って、その人にあった支援とは何か、必要な合理的配慮とは何かこれからも考えていきたいと思います。
そのためにも、今一度
「支援対象者をちゃんと見れているか?」
ということを、自分自身に投げかることから改めてやってみようと思います。