- 2020.12.08
- 所長のひとりごと
少し早いですが今年を振り返ってみますと、とにかく新型コロナウィルスに大きく影響を受けた一年だったことは言うまでもありません。
情報がまだ少ない時期(後で振返ると今もそうだったと言われるかもしれませんが)は、何をどこまで恐れたらいいのか、エビデンスが少ない中、予防に効果的な方法は何か、経済に与える影響(私たちにとっては特に障がいのある方の就労、請け負っている作業への影響)がどうなのか先行きが不透明な中、手探りでしたが今できる対応を考えながら出来るだけ安全に、かつ前向きに取り組みを進めてきたつもりでした。
当法人も今年で設立してから15年目を迎えこれまで様々な取り組みを行ってきましたが、今思いますと、コロナ禍において感染予防等の観点から三密を避ける等物理的な制約がある中で多くの行事、取り組みを根本的に見直す機会になったような気がします。
簡単に見直す機会と言いましても、その実際に見直す当初の頃の議論の中には、意見が出るたびにデメリットのみを主張する、でもどうしたらいいかは語らない(語れない?)、理想論は無責任に語るけど実行するための具体的な内容、そこに行きつくまでのプロセスは知らん顔なんてことも時々見受けらることもありました。
誰の視点で(誰のために)、どんな目的で行うのか、課題解決のための議論をしっかり行ったうえで、サービスを提供する相手方の感じることが様々である以上は100点満点は有り得ないので多少のデメリットがあったとしても比較して優位な方法を選択する。(もちろんデメリットやリスクを回避するための工夫は最大限しないといけません。)そして実行後の検証をしっかりとする。この行為を脳みそ汗かいて一生懸命考えたりイメージすることが重要です。
毎年これまで行ってきたことをほぼ上書きするように行ってきた業務も、改めてそんな議論を(必要に迫られてでしたが)する中で見直しをしてきた年でもあったような気がします。
私の記憶では1990年代のバブル崩壊後に「リストラ」という言葉が従業員の削減、整理解雇を意味する言葉として使われだしたように記憶していますが、「リストラ」とは「リストラクチャリング」(restructuring)の略で本来の意味は簡単に言うと環境の変化に柔軟に対応をし、事業を効果的に再構築するということです。
今年はこれまで行ってきたことの意味をもう一度確認し仕事のすすめ方、事業の内容、コミュニケーションの取り方他いろんなことを再構築(考え直す)していくきっかけになった一年だったように思います。
そういえば昨年の『働く力』の集い(就労者のお祝いをしたり、取り組み内容を発表する会です)のテーマは
「誰でも変わることができる」でした。そのチラシに使用した画像にあった Chance とChange のスペルが一字違いだったのを見て
チェンジ(Change)の時をきっかけにチャンス(Chance)に変えることが出来るんだなんて考えていました。
(第13回『働く力』の集いのチラシより一部抜粋)
まさにこれからに繋げる年だったと後で振返った時に思えるようにするために
変わることでチャンスを生み出していこうと思います。
これからが正念場です。