所長のひとりごと

「平成」から「令和」へ

2019.04.30
所長のひとりごと

 元号が変わるというのは、時代が変わるような気がしてなんだかそわそわします。1989年1月8日から「昭和」から「平成」に変わって約30年続いた「平成」が幕を閉じようとしています。

 

 思えば、「平成」色んな事がありました。パソコンたる物が職場に登場して仕事の仕方、概念そのものが根本的に変わりましたし、スマートフォンを使いだしたのも「平成」になってからでした。ベルリンの壁も崩壊したし、湾岸戦争もあったし、同時多発テロもソ連の崩壊もリアルタイムで見てきました。

 

 オウム真理教による地下鉄サリン事件他一連の事件では宗教って何なんだって考えるきっかけにもなりましたし、政治も55年体制が崩壊し、政治改革と呼ばれるものがあったり、小泉純一郎さんによる構造改革や維新の会の統治機構改革に向けた活動に触れて政治にも少しは関心を持つようになったのもこの時代です。

 

 バブルに向かうおかしな時代もバブルが崩壊した後の世の中の価値観が大きく変わろうとした時代もリーマンショック後の100年に一度と言われた不景気にもいろんな価値観を思い知らされました。

 

 他にも数え上げればきりが無いくらい、いろんなことが有りましたが、(そりゃ30年もあればいろんなことが有るかもしれませんが、この30年は世の中の仕組みもテクノロジーも大きく変わった時代だったような気がします。)平成18年にみちしるべ神戸がNPO法人として認証されたのが私にとっては最も大きな出来事でした。

 

 発足当初は、「どうせ、すぐにつぶれる!」なんてしょっちゅう言われて、たくさん攻撃されていましたが、なぜか当時は不安はそれほど感じていなかったように思います。

 

 その後も、連携企業の倒産があったり、法人内部でのゴタゴタもありましたし、13年と月日が経っている分、たくさん叱られたし、たくさん問題に直面してきました。その反面設立当初想定していたより規模も内容も大きく変わり多くの方々に喜んでいただいたこともありましたし、十分かどうかはともかく実績も積み上げることが出来ました。そのために走り続けてきました。いや、素晴らしい仲間に恵まれて何とか走り続けてこれたっていうのが実感です。

 

 国税庁の調査によれば、全ての企業の中で黒字の企業は約3割で、残りの7割の企業は赤字だそうです。そして設立後3年以内で35%が倒産などで無くなり5年たつと85%の会社がなくなり、10年以上経って残っているのはなんとたった約6%だそうです。100社会社が生まれて10年続けているのはたったの6社です。

 

 それだけ、人々のニーズの移り変わりが速く多様化している中で、事業を継続させ、組織を持続させるのが簡単ではないということでしょう。ちなみに20年続く会社は0.3%(1,000社あって、その内たったの3社です。)です。

 

 これからも時代の流れは速くなり、労働力人口が減少していくなか、人材もこれまでのような感覚では確保することも育てていくことも難しくなるでしょう。利用される方々の想いや考え方も多様化し、障がい者とりまく雇用環境も変わり、規制緩和も劇的に進めて欲しいし、障害福祉サービスの概念も変わらないといけないと考えます。

 

 「令和」の時代も生きづらさを抱えている方々に何が出来るか、よく「人に寄り添って」って言うけど、具体的にはどうするのがいいのか、私たちの存在意義がどこにあるのか、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

 

 ダメ出しするだけでは、何も生まれてこないし、愚痴を言うことで自らがいかに大変かをアピールするだけでは、やる気スイッチはいつまでたってもいれることはできません。

 

 しっかり課題の本質を見極め、情報を整理し、支援対象者の幸せを第一に考え、机上の理論ではなく柔軟なアイデアを出し合い実効性のある具体的な方法でトライすることを愚直に行っていきたいと思います。

 

 あっ、それから「令和」の時代はたくさん笑顔を生み出したいです。その結果、みちしるべ神戸が出来て20年経った時に0.3%の中の一つの法人になって感謝の気持ちを皆様にお返ししていきたいと思います。

 

 そうだっ!まずは私からもう一度、一から学びの機会をたくさん設けて、いろんなことを吸収して成長できるように謙虚な気持ちをもう一度持とうっと!そんな時にぴったりの曲「Starting Over」by Mr.Children(なかなか深ーい曲です。) でも聞こうかな・・・。

 

 

 

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